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結露について
朝起きてカーテンを開けると、窓一面についた水滴を目にしてウンザリ…。 冬場に毎朝、窓拭きをするのが日課になっている方も少なく無いようです。
結露は、外気温が低くなることによって、窓ガラスの室内側表面温度が下がり、室内の湿気が水滴になって付着するものです。家の中の湿度が一定だとしたら、表面温度がある温度以下に低くなった場所 に、結露は発生します。
断熱性が低くて外の冷たさが伝わりやすく、表面温度が低くなりやすいところと言えば通常の家の場合窓ガラスのケースが大半です。
では、ガラスは熱を伝えやすい物質なのでしょうか?
物質の熱の伝わりやすさは、『熱伝導率』で表されます。表は、各種建材の熱伝導率を示したもので、数値が小さいほど熱を伝えにくく、断熱性能が高い性質を持っています。
断熱材として使われるグラスウールや、気泡だらけのALC、木材や樹脂の数値が小さいことは容易に想像できると思いますが、意外にも、ガラスは鉄やコンクリートよりも熱伝導率が低く、熱を伝えにくい物質であることがわかります。では、時おり見かけるコンクリート打ち放しの住宅。このような建物でも、一般的には、窓ガラスが先に結露するはずです。
ガラスの方が、冷たさを伝えにくいのに…何故?
それは、使われる厚さに原因があります。コンクリートの壁は厚さが10cm以上。これに対して単板で使われるガラスは5ミリ程度で、約20倍の厚さの差があります。いくらガラスの熱伝導がコンクリートよりも低いといっても、たったの5ミリでは、あっという間に外の冷たさが伝わってしまいます。
例えば、コンクリートと同じ厚さ10cmのガラスを使ったら、外の冷たさの伝わりが小さいので、ガラスの方が表面温度が高くなって、コンクリートに結露するのかもしれません(とは言っても、厚さ10cmのガラスなんて重すぎるし、濃い緑色になってしまうので、そんなの現実には無理…)。
そこで、2枚のガラスで空気を封じ込んで一体にした『ペアガラス』が考えられたのです。
それでは、外気温0℃、室温20℃のときに、単板ガラス、透明ペアガラス、Low-Eペアガラス 『サンバランス』で、どれぐらい表面温度が違うか、計算してみましょう。
それぞれの計算結果と、結露の始まる湿度をまとめると、以下の通りになります。
一般的には、室内湿度を40~75%程度に保つのが、快適な室内環境の目安と言われています。冬は暖房のせいで空気が渇きがちであることから、加湿器を使用する家庭も多いのですが、加湿器の自動運転も湿度50~60%に設定されている場合が多くなっています。 これらから、室内を快適な環境(室温20~23℃、湿度50~60%程度)に保とうとすると、単板ガラスでは、すぐに結露発生につながってしまいますし、中空層6ミリの透明ペアでもギリギリです。中空層12ミリのサンバランスなら、非常に高い確率で結露の発生を抑えることができます。
冬になると、「どうすれば、窓ガラスに発生する結露を低減できるの?」というご質問が寄せられ、中には、「複層ガラスに交換すれば、完全に結露の発生が無くなる。」とお考えの方もいらっしゃいます。
ご承知のとおり、結露の発生は、物理現象なので完全に抑えることは不可能なのですが、ちょっとしたお気遣いをしていただくことにより、低減させることは十分に可能です。
では、結露を減らすには、どのようなことをしたら良いのでしょうか?
最も効果的な方法は、原因となる湿気そのものの発生を減らすこと、そしてマメな換気をして湿気をためないことに尽きます。
家の中での湿気の発生源となるのは、
- 炊事の煮炊きや、お風呂等からの蒸発
- 洗濯物の室内干し
- 開放型の石油ストーブ等の暖房器具や、併用する加湿器
- 観葉植物や観賞魚の水槽
などが挙げられます。
しかし、日常の生活の中ではこれらの湿気の発生を 防ぐのはなかなか難しいですね。だから湿気をためない、換気をして湿気を室外へ追い出すことが大切なのです。
キッチンやお風呂では換気扇を回したり、居住部(暖房している部屋)で洗濯物を干す場合には、換気扇を回す、もし換気扇が無い場合には、窓を開けて空気をこまめに入れ替え、湿気を室外に逃がすようにしましょう。
窓だけでなく、壁や天井、床なども家全体の断熱性を高め、適温・適湿に加えてこまめな換気を心がけることが、健康で快適な住まいを作るポイントです。
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